というわけで、新井的世界観『帝都』の時間軸についての裏話でも。

　ネタがないというよりも、伊月遥香だの千海可南だのつい出しちゃってごちゃごちゃしはじめたので整理がてらに。
　別に読む必要はないですし、現段階のリリレリにはほとんど関わらない裏話的設定ですが、まあこういうのが好きな方だけ読んでくださいませ。あとsevenDAYSとかドキドキハウリンとかびーわなとかいう単語に「うを？」と反応してしまうかたも、見ると面白いかもしれないし、別にそうでもないかもしれない。

　というわけで帝都世界の時間軸ですが、タイムパラドックス説とパラレルワールド説が混在している世界です。

　タイムパラドックスというのは『時間軸は常にひとつ。過去が変われば、未来も変わる』世界観。
　パラレルワールドというのは『この世界には、選択肢の数だけ分岐する世界がある』世界観。

　かの有名な親殺しのパラドックス（※１）を例に取れば、

※１　タイムトラベル物の定番ネタ。

　子供が過去に戻って、自分が生まれる前に親を殺す。
　　　↓
　親が死ぬと子供が生まれなくなる。
　　　↓
　子供がいなくなると、親は殺されなくなる。
　　　↓
　親が殺されないと、子供が生まれる。
　　　↓
　子供が親を殺しに過去へ行く（初めに戻って無限ループ）

　という矛盾が起きるというお話。

○タイムパラドックス世界の場合
　歴史は常にひとつなので、親殺しのパラドックスは成立する。

○パラレルワールド世界の場合
　その世界の親を殺しても自分は消滅しない。
　ただしその世界で生まれるはずだった自分は、もちろん生まれない。

○華が丘世界の場合
　それが世界に大きな影響を及ぼす場合、歴史は分岐する。
　ただし小さな事件や吸収・修正・調整可能な騒ぎなどでは分岐せず、パラドックスが起きる。
　なにが『世界に大きな影響を及ぼすか』の基準は非常に曖昧。
　何か大きな力が働いているのかも知れない。

　よく分からない場合は、恋愛シミュレーションなどでいう『ルート』とでも読み替えてください。
　で、現状の帝都世界では、大きな分岐が二つ発生しています。三つのルートが発生しているわけですね。

○Ａ　共通ルート
　共通ルート。

主な話：魔少女戦隊マイソニア内・プロローグ19xx

○分岐１
　1980年代に起きた分岐。

　刈谷菫が蚩尤と戦った事で発生した分岐。
　勝利し、蚩尤を滅ぼした場合はＣルート。
　敗北し、シャドウソニア・トウテツとなった場合はＢルートへの分岐となる。

○Ｃ　能力者ルート
　メガ・ラニカが存在しないルート。
　その代わり、帝都には能力者と呼ばれる異能者が出現するルート。

主な話：sevenDAYS、冤罪探偵ハルキ、テラダイバーリキオウ、キャプテンライス、ダブル・コントロール

○Ｂ　マイソニアルート
　メガ・ラニカが存在するルート。
　シャドウソニア・トウテツを倒すためにローリが戦い、その想いが兎叶はいりへと受け継がれるルート。

主な話：魔少女戦隊マイソニア

○分岐２
　1990年頃に起きた分岐。
　この分岐により、メガ・ラニカが地上に接続されることになる。

○Ｄ　華が丘ルート
　メガ・ラニカが地上に接続されたルート。
　異能の代わりに、地上に魔法が現れたルート。

主な話：華が丘シリーズ

○Ｅ　203X年ルート
　メガ・ラニカが地上に接続されなかったルート。
　最も何も存在せず、騒動が起きず、203X年まで平和が訪れたルート。

主な話：魔女っ子神姫ドキドキハウリン、ドキドキハウリンBirth

○Ｆ　びーわな！　ルート
　はるか未来の物語。
　西暦でくくられた全ての歴史はまとめられ、その先にある未来の果てのルート。

主な話：びーわな！　シリーズ

　と、なっております。
　また、ルート分岐が起きた際には歴史が変わってしまうため、登場人物の誕生日などにも若干の誤差が発生しております。

　2001年に帝都（能力者ルート）で高校生をしていた伊月遥香やネインが、2008年の華が丘（華が丘ルート）で相変わらず高校生をしていたりするのはこのためです。

　べつにとしをごまかしてるわけじゃないよ？

　逆に、既に共通ルートで生まれている魚沼ナウムやジム・レイノルドなどおっさんキャラはどのルートでも年が変わりません。
　あと千海可南が未だに女子高生をしているのは、諸事情で特異体質になってしまったから。こっちも能力者ルートでの出来事のはずですが、華が丘ルートでも回避出来なかったようです。

　まあ、分かる方はニヤニヤしていただいて、「いや、こんな話をされても……」と思う方は、普通にスターシステムあたりを思い浮かべていただければ幸いです。