久々に二連投で、キャシャーン観てきました。

　序盤というか本筋突入まで一時間かかるのはいかがなものかと思ったけれど、あの世界観やそれまでの経過をじっくり書くと言うつもりなら成功だろうなぁ。草彅琢仁氏の上海丐人賊が大好きなあたしとしては、あの退廃的なスチームパンク的雰囲気は心地よいものであったし（ややＣＧ臭が強かったですが）。コード人間なお爺ちゃん達も良い感じ。
　で、何だかダンテっぽい人（本編中、ブライキングという名前は一切登場しない）が登場して適度に暴れ始めた後、満を持してキャシャーン爆誕。
　その辺りのアクションはもう言う事無し。無言で進軍する無数のアンドロ軍団（この呼称も本編中一度も登場しない）、襲い来る新造人間、キャシャーン覚醒からの新造人間対決、居並ぶアンドロ軍団を超高速アクションで片っ端からなぎ倒すキャシャーン！

　まあ、そこでアクションは終了（・ω・）
　後はまあ、適当に伏線を消化したり、芸術映画っぽい問答が続いたり、人形アニメが出て来たり、政治闘争が続いたり、思い出したようにチャンバラしたり何だったり。
　一枚絵としてはそりゃもう詰めこみ過ぎくらい綺麗なので（『英雄』の色統一シーンみたいな感じがずっと続く）それはいいっちゃあいいんですが……ねぇ。

（以下ネタバレ）
　新造人間の秘密が明らかになる辺りまではまあ何とか頑張ってみてましたが、大巨人爆発以降の爆裂一人語りはどうかなぁ……。

　ちなみに最後まで正体がぼかされたままだった『稲妻』ですが、あれは異星のキャシャーン（に当たる存在）が『希望』として地球に送り込んだ物と考えて良いものでしょうか。
　そうすると、他の人の『希望』が地球にとっての『災厄の種』だったわけで。どこかで監督の嫁が言ってた「エピローグの歌は『誰かにとっての良い事は、別の誰かにとっての不幸なのかも』っていうイメージで作った」という事に掛かるという。
　深いなぁ……深いのか？
（ネタバレ終了）

　えーっと、色々悪く書いてますが、面白くないわけじゃないので気になった方は見に行って良いのではないかと。少なくとも二本目にもかかわらず、上映中に寝なかったし。

　個人的には及川光博（ダンディ坂野似）みたいな役どころは好みだったりします。あの場面で高笑いとか、もうたまらんですよ。
　ルナの人は作品の雰囲気に完璧に同化してました。こっちも要チェックかな。今回はレザー系だったけど、和装や袴あたりが似合いそうだなぁ……この人主演で大正ロマンとかやってくれないかなぁ（何）。

　まあ、新造人間トリオで出てた要潤と宮迫さんには全然気付かず（メイクすごいんだもん）、キャシャーン役の伊勢谷さんに至っては筒井道隆に見えてましたが、ね（何）