続・エヴァが終わった
やっぱりもうちょっとだけ思った事がわらわら湧いてきたんで、つれづれに書いてみんとす。二十年以上もエヴァの呪縛にがっつり囚われてる人種だから、こればっかりは映画見て感想書いておしまーい! 満足満足! ってわけにはいかんですね。
というわけで、ちょっとスペースをあけて。
初日にいきなりネタバレブログ記事書いて誰かから怒られるかなーと思ったけど、さすがにチラシの裏に等しい辺境ブログだと一切おこられませんね! ありがたい!
・アスカとケンケン
作中の時系列的にイベントを考えると、
1.ニアサー発生、Mark.06が初号機を止める(破はここまで)
2.初号機封印、ヴィレ発足
3.結界技術が生まれる、第三村が出来る
4.トウジたち三人の生存が確認される
5.ヒカリたちとアスカ再会(2~5の順番は違う可能性がある)
(中略)
6.シンジ復活(Q)
7.槍でやり直そうとして失敗、カヲル消滅(Q)
8.シンジと仮レイを連れてアスカが第三村にやってくる(シン)
となるわけですがー。
アスカの心情的に、5の時点だと「三人が生きてた事は嬉しい。ただし優先順位一位はヒカリ」だと思うんすよね。仮にアスカが第三村のどこかの家で居候決め込むなら、間違いなくヒカリの家なわけです。
ただその後、ヒカリが成長すると、外見年齢14歳のままのアスカの居場所は明らかになくなってしまう。さらにヒカリは、トウジともいい感じになっていくわけですし。
アスカは家族というものを求めつつも、それを手に入れられなかった子です。ミサト・シンジとの家族ごっこも結果的にニアサーで失っていますし、ヒカリの幸せを願い、彼女たちを守りたいと思いつつ、自分から距離を取ったんじゃないかなと。
作中でケンスケが「アスカは諸事情で第三村に立ち入れない」って言ってましたけど、アスカは村の事を守るつもりのようでしたし、第三村の面々もアスカやエヴァ関係者を忌避する様子はなかったので、特にトラブル等があったわけではなく、その辺りを上手く誤魔化して言っただけっぽい気がしますね。
そもそもそこまで問題のある村ならアスカは案内しなかったでしょうし、同じエヴァの呪いに囚われたシンジや仮レイも受け入れられないはずですし。
で、そんな感じで村にはいたくないけど見守りたいアスカが、エヴァの呪いを受けた事情をある程度知りつつ、旧ネルフ組とも面識があって、細かい事情を詮索せずに適度な距離を取って置いてくれるというハチャメチャに都合の良い相手となると、もうケンスケしか残ってないわけです。家も村からちょっと離れてるし。立場上、団体行動を強要されないし。
アスカの性格的に、プライベートはネルフ関係者と距離を置いた方が絶対に良さそうですしね。第三新東京市の相田家はネルフ関係者でしたけど、ケンスケ自身は職員ではないので。
そう考えると、シンにおけるケンスケって、「アスカと同じ時を過ごして育ってきた加持さん」的なやべーキャラになるわけで、そりゃアスカもケンケンって呼び始めるよなぁっていう。バカシンジとかコネメガネじゃない、本当にただのあだ名なあたり、ケンスケは(人格者的に強キャラすぎて)文句の付け所がなかったんだろうなぁと。
まあケンスケ、そもそもシンジくんとトウジをくっつけられるレベルの、鬼コミュニケーション能力の持ち主ですしね。
で、みんなで第三村を盛り立てたりゲンドウ一味と戦ったりヒカリが成長した挙げ句に子供まで産んで寂しい思いをしたりケンスケの鬼包容力に慣れちゃった末に、シンジくんが14年前そのままで「僕なんかやっちゃいました?」って顔で出てくりゃそりゃキレるし「ケンケンでさえいい感じに空気読めるのにおまえときたら!!」ってなるのも、分からんでもない。
まあ、分からんでもないだけで、説明はした方がよかったと思いますけど!!
大人になる前から鬼包容力のケンケンと14歳コミュ障キッズのシンジくんの包容力を比べない方が良いと思いますけど!!
というか、第九の使徒戦でシンジの意思でアスカを殺してたら、本当にアスカは満足して死んだのかなぁ……?(おまえ絶対文句言うだろ)
・結局マリとはなんぞや
漫画版ではある程度の正体が提示されているので、ゲンドウ君や冬月先生っていう呼び方をするのもそういう事なんだろうなぁって分かるし、ベタニアベースのあれやこれやで「エヴァの開発中に呪いを食らってそのまんま北極で色々やってた年長者」ってのは確かだと思いますけど、漫画版最終巻の設定だと16歳なんですよねあの子。
マリの年齢は新劇場版でも特に語られていませんでしたが、エヴァは14歳児しか乗れないっていう基本ルールとすり合わせるなら、作中に登場した真希波は綾波や式波と同じ○○波タイプのクローンと考えるのが一番辻褄が合うのかなと(ユイに対するレイのような立ち位置)
じゃあ記憶はどうしてんだって話になりますけど、カヲル君みたいにオリジナルや以前の記憶を転送とかしてるのか、クローン完成時のベース記憶(レイだとシンジへの基本的な感情とか、ゲンドウへの忠誠とか)の情報量が多い可能性もありますね。
ちなみに冬月先生が言ってた「イスカリオテのマリア」、マリアと言えば聖母マリアかマグダラのマリアが定番なわけですが、マグダラのマリアの伝説としては……
・亜使徒の異名を持つ
・マグダラのマリアとベタニアのマリアはしばしば同一扱いされる
・イエスの死と復活を見届ける証人→マイナス空間のあれやこれや
・マグダラのマリアのそばには復活したイエスがついていたが、彼女は気づかなかった。「マリア」と呼びかけられてやっと、彼女はそうと気づいた。→ラストにこれの逆転っぽいシチュありましたよね
・イエスは自分に触れようとするマグダラのマリアに、父である神のもとへ上る前であるため、触れないようにと言われた。→触れないようにどころか、二人で例の階段を仲良く……
イスカリオテに関しては裏切り者以上の意味はなさそうですけど、ここまで伝承が真っ黒だと正ヒロインの座を持っていかない方が不自然じゃねーの。
まあアスカの事もあるし、仮レイも恐らくめでたしめでたしだし、この結末自体は特に文句もないんですが……。
マリがクローンじゃなくてエヴァの呪いで年取らなかっただけのオリジナルとと同一人物だとすると、ラストに神木君をかっさらっていくアラフィフおばさんというゲンドウさん以上にやべーヤツになるわけでして……クローンでいいので出来るだけシンジくんと同い年かちょっと上くらいの姐さん女房がいいなぁ、という希望だったのでした。
これが書きたかっただけか。