【おでかけ神姫】三田尻塩田公園【ちょっとそこまで】

「マスター! 今日は……………おでかけ、なんですか?」

 おう!

「っていうかここ、マスターのウチからすごく近いじゃないですか……!」

 うむ。車で五分か十分ほどの、三田尻塩田公園である。
 我が町防府が塩の一大産地だった頃の記録を残す、記念公園なのである。

「………あれ? 塩田って……新作PBMの舞台にも、そんな場所がありませんでした?」

 そのたうり。
 ガディアの街というか木立の国アーボースの原型は、我が山口県なのである(アーボースという名前自体は山口とは特に関係ありません)。
 シュナンやヤーマ、ナウベニアも県央主要都市のもじりだしね。

「じゃあ、その設定が生かされる事は……」

 ないよ。名前をもじっただけで、特に設定を考えてる訳じゃないし。

 資料館を抜けて、塩田本体。

「塩田って、ホントに田んぼみたいになってるんですね」

 この辺りで使われてた製塩方法では、海水を砂の上に撒いてから水分だけを蒸発させて、物凄く塩分濃度の高い砂を作る所から始まるらしい。

「海水を煮詰めるだけじゃないんですか?」

 海水を煮詰めても塩は出来るけど、海水は2~3%の塩分濃度しかないそうな。だから、それを煮詰めても燃料代がかかるばっかりで、エネルギー効率が良くないんだとか。

「でも、塩分濃度の高い砂を作るなら、普通に蒸発させて塩を作ればいいんじゃないですか?」

 すんげく乾燥して雨が全然降らない国だと、自然蒸発オンリーで塩が作れるらしいけど(この方式の塩田を天日塩田と言う)……日本は雨も多いから、塩田だけで塩を作るのは難しいらしいよ。
 だから、まず塩分濃度が20%近くある塩水を作って、それを煮詰めるという二段階の方法で塩を作るんだと。

「へぇー」

 もちろんガディアの街の塩田も、同じ方式を使ってます。

 水路とか。

「本当は向こうに運河が繋がってるんですよね」

 昔はそうだったんだろうね。
 この辺りは塩田に潮水を引く用水路であると同時に、燃料や塩を運ぶ運搬路でもあったんだろう。

 塩田の向こうには建物が。

「さらに向こうのアレは……?」

 工場。
 かつての塩田だった場所の大半は埋め立てられて、瀬戸内工業地帯の一部になってるのよ。

「へぇぇ……」

 浜屋。
 海水を煮詰める釜や燃料庫、塩田で働く人達の休憩所なんかも兼ねてる所。

 こっちは釜のある建物。

「……なんか、随分近代的な釜ですね」

 明治時代の設備の復元らしいしねぇ……。
 昔は鉄や土器の釜を使ってたらしいけども。

「向こうには煙突もありますね」

 煙突基部は立ち入り禁止になってました。

「ま、まさかわたしに入って来いって……」

 言わないってば。てかそんな所に入って何したいの。

 ちなみに平日だったので、お客さんは誰一人として居ませんでした。芝生を刈ってた資料館のかた(らしきかた)がいただけなので、その隙を縫って神姫写真撮り放題。

 まあ、山口ではほぼデフォの、ガチ貸し切り状態です。

 そんな感じで塩田公園でした。
 ボクスク本編の描写で塩田のシーンが出る事はほぼないと思いますが……ガディアの街の沿岸では、こんな事もやってるんだよーという事で。

「あの、マスター」

 ほい。中旬にはUMA展に行くから、今日は近所で勘弁しておくれ。

「いやそれはいいんですけど、ガディアの案内なら、わたしよりシノさんにお願いした方が良かったんじゃ………」

 ………………あっ。

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