二人「こんにちわ、『月の大樹』亭にようこそ！」
カナン「あたしは店主代理のカナン」
シノ「私は店員のシノです。ルードのお客様達の案内や、預りものの管理をしています」
カナン「というわけで、ここでは最近オススメの依頼なんかを紹介していくのね」
シノ「そうね。最近の依頼でオススメっていうと……このあたりかしらね」

依頼内容：ツナミマネキの討伐
依頼主：漁師ギルド
報酬：３００ゼタ、食事有
詳細：
　巨大蟹ツナミマネキの春の産卵の時期が来た。
　ガディア海岸に卵を生みに現われるツナミマネキの群れを退治して欲しい。腕自慢求む！

依頼内容：討伐依頼の冒険者への炊き出し
依頼主：漁師ギルド　婦人部
報酬：２５ゼタ、まかないあり
詳細：
　ツナミマネキ討伐で、冒険者を募集する事になった。彼らへの炊き出しをする必要があるが、人手が足りないので手伝ってほしい。
　経験不問。浜料理の経験者優遇。

依頼内容：塩田の歩哨・臨時（急募）
依頼主：塩田騎士団
報酬：ひと晩８０ゼタ
詳細：
　塩田の警備に人が足りなくなった。
　歩哨、夜間警備中心。
　交代制、仮眠あり。一週間程度を予定。

依頼内容：木こりの護衛
依頼主：木材ギルド
報酬：１００ゼタ
詳細：
　船の修理で木材の在庫がなくなってしまった。
　奥の森に木を切りに行きたいが、凶暴なヘルハウンドの目撃報告が後を絶たない。冒険者の護衛を頼みたい。

カナン「ヘルハウンドがまた出てるんだ……。初めてハルキに丘に連れてってもらった時、シノが倒した大きいヤツよね」
シノ「ええ。一匹だけならそう強い相手じゃないけど、群れで来られたら厄介な相手ね」
カナン「奥の森が縄張りになってるのかな……？」
シノ「多分、そうだと思う。こないだ討伐依頼が終わったばかりなのにね」
カナン「他の群れなのかな……？　それとも、前の群れが戻ってきたとか？」
シノ「ヘルハウンドは狡猾だから、他の群れじゃないかしら」
カナン「そっか……ともかく、船の修理が出来ないんじゃ漁師さん達も大弱りよね」
シノ「ええ。でも、それよりもっと重要なのが、ツナミマネキの討伐でしょうね」
カナン「目撃報告も増えてるしねぇ。去年よりも明らかに多そうだったから、報酬もそのぶん割り増しにしてもらったわ！　戦い慣れしていない人も、腕自慢の人も、どしどし参加して欲しいわね！」
シノ「たくさん参加してもらわないと、ウチの信用にも関わるしね……」
カナン「言わないでよ……気にしてるんだから………」
シノ「まあそれはともかくとして、偵察や事前調査でも人手は必要だから、戦いは苦手な冒険者さんも遠慮なく参加して頂戴ね」
カナン「言ってもらえば、依頼に関わりそうな怪物の資料も出してあげられるしね」
シノ「そうそう、ツナミマネキも甲殻と大きなハサミの一撃は怖いけど、それほど動きの速い相手じゃないから、数人で対処すれば苦戦する相手じゃないはずよ」
カナン「横にしか動けないしね」
シノ「………カニって、目を回したら前にも進むのよ？」
カナン「嘘っ！？」←本当です


カナン「今日の情報はこんな感じね。もちろんこの辺りの依頼を受けても良いし、やりたい事があればそちらを優先しても構わないわ」
シノ「ちなみに複数の依頼を同時に引き受ける事は出来ないから、気を付けてちょうだいね！」
二人「それじゃ、また次回にお会いしましょう！」