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読者参加型プライベート・リアクション
ユノス=クラウディア
第3話 そして、巻きおこる嵐(その4)



Act4:そして、明かされるコト(その1)

 「ふぅ……。本当に兄さま、この街にいるのかなぁ……」
 宿への道をてくてくと歩きながら、ティウィンは少し疲れたように呟いた。今日一
日、兄の情報を求めてあちこちを歩き回っていたのだ。だが、手に入った情報は……
 全くナシ。
 まあ、もともと人見知りする少年の事だから、それほど多くの人に兄のことを聞け
たわけではない。今日一日かかってほんの20人足らず……と言ったところだろう
か。それでも、彼にとっては結構な人数になる。
 「マスタぁー。気を落さないで下さぁい。ね?」
 「ありがと。ザキエル。優しいんだね」
 懸命な肩の妖精のはげましに、穏やかな笑顔を浮かべる少年。
 「明日は市場の方に行ってみよう……」
 今日は変な人だかりが出来ていたから近付かなかったのだが、人が多いという事は
情報もそれに比例して集まるという事だ。それに、いつまでも人探しに時間をかけて
いるわけにもいかない。
 と、そんな事を考えながら、宿にしている『氷の大地亭』の扉を開く少年。だが、
次の瞬間、少年は硬直してしまった。
 「な………」
 そこ…大地亭一階の酒場にいる、大量の客の姿に。
 まだ日も沈んでいないというのに、すでに酒場の席は一杯にうまっていたのだ。
 「よう、姉ちゃん。こっちに来て俺らと一緒に飲まねえかぁ?」
 入り口近くのテーブルを陣取っていた客達が、少年に向かって声を掛ける。少年と
少女の区別もつかなくなっている所を見ると、もうかなり出来上がっているのだろ
う。
 「い、いえ、僕、遠慮しときますぅっ!」
 少年はすでに半泣きになっているザキエルを落とさないようにそっと抱き抱える
と、そのまま二階へと消えていってしまった。


 「そっか……。そういえば、今日だっけ?」
 グラスに注がれたワインを軽く口に運びながら、シュナイトは思い出したように呟
く。下の酒場は騒がしい…というか、異様な雰囲気に包まれていたから、さすがに料
理と酒だけ持って客室に引っ込んできたのだ。
 「行くのか?」
 「ええ。今から行ってきますよ」
 その問いに、目の前の青年は小さく首肯いた。その動きに合わせ、彼のよく手入れ
された白銀の長い髪がさらり…と流れる。
 「女を捨てた…などという悲しい事を言われては、放っておけませんしね」
 青年…シークは小さくため息をつき、そのままグラスを煽った。いかにも芝居じみ
た動きだが、シークの場合はあまりそうは見えない。それが計算し尽くされてそう見
えるのか、ただ単に自然に振る舞っているだけなのかはシュナイトにも分からなかっ
たが。
 「なるほどね……。で、結局そのナイラって人とユノスちゃんを会わせる事にした
のかい?」
 サイドテーブルに置かれた一枚の絵を取り、シュナイトはシークへと問い掛ける。
本人に確認を取ったわけではないから断言は出来ないが、間違いなくこの絵に描かれ
た少女はユノスだろう。
 「……貴方ならどうします?」
 逆に問われる形になったシュナイトは少し考えると、掌ほどの大きさの絵をサイド
テーブルに戻しながら答え…ようとした。
 「どうしたんです?」
 「あ、いや、悪い。ちょっと…な」
 一瞬、椅子に立て掛けておいた彼の剣が『何か』と共鳴したのだ。彼の剣『シャハ
リート・封夜』が共鳴するような相手など、たかが知れている。
 「………まさか、な」
 心の中にほんの一瞬だけ浮かんだ、一人の少年の姿。しかし、彼は今、故郷の国に
居るはずだ。
 「シュナイト……どうしました?」
 「あ、ああ……」
 シークに声を掛けられ、慌てて我に返るシュナイト。
 「えっと……俺はそのナイラって人に会った事がないから分かんないけど、信じて
いいと思う。少なくとも、敵対してるようには見えなかったんだろ? 会わせてあげ
ればいいじゃないか」
 「ええ……それが……」
 珍しく言い澱んでいるシークに、シュナイトは首を傾げる。
 「どうしたんだ?」
 「彼女、なかなかガードが堅くて……ね。守護者が多いに越したことはないのです
が」


 「さて……ちょっと行ってこようかな」
 屋根の上で少女は小さく呟くと、ゆっくりと体を起こした。
 ずっと屋根の上に座っていたから硬くなってしまった腰を軽く叩きつつ、屋根の向
こうに立っている男の子に声を掛ける。
 「ユウマ君。君は行かないの?」
 「ああ」
 こういう時の彼の返事はごくごく簡潔で、短い。
 「僕が行ったからってどうなるわけでもないだろう?」
 「ぷぎぃ」
 彼のまわりをふよふよと漂っていた魔獣…眼魔が、小さく鳴き声をあげる。
 「僕はここで、彼女を護る」
 クリオネがそこらに座って休んでいた時も、ユウマはずっとそこに立っていた。重
心を完全に一直線にして立っているから、変に座っているよりも体全体にかかる負担
が少ないらしいのだ。
 「……あ、そう」
 何だかつまらなそうに呟くクリオネ。彼女の言葉も簡潔で、ごく短い。
 「それじゃ、行ってくるわね」
 強く吹きはじめた風にその身を任せるかのように軽く舞い、クリオネは屋根の向こ
うへと姿を消した。


 「来たか……」
 傍らに置いてあった長剣を取り、女性はゆっくりと立ち上がった。覆面の下に隠さ
れた漆黒の瞳は、何時にも増して真剣な色合いを強めている。
 「遅くなりましたね。申し訳ありません」
 通りを挟んで、向かいの屋根。そこに、闇から滲み出るようにして、一人の青年が
現われる。
 シークウェル・ヒュークリス。
 それが、青年の名。
 「別に遅くはない。三日前と、さほど変わらぬ」
 青年の背中の向こうにそびえ立つ時計塔をちらりと見遣り、覆面の女性はぽつりと
呟く。
 そう。
 彼女は、知っているのだ。
 使い方が忘れ去られて久しい、巨大建造物の扱い方を。
 「来てもらえたという事は、私に協力してくれる……という事か?」
 「ふふっ……」
 シークは優雅に笑い、跳躍すると、ナイラの背後へふわり…と舞い降りた。
 「そう取っていただいて結構ですよ………」
 彼の腰には普段差しているはずのレイピアは差さっていない。敵意を持っていない
事を示すため、向こうの屋根に置いてきたのだ。
 青年は丸腰のまま、闇の青年は覆面の女性の細身の体にゆっくりと両の腕を回して
いく。
 「それに……貴女のお捜しの女性、既に探してあります。貴女さえ宜しければ、す
ぐにでもお連れいたしますよ…」
 その言葉に、3mの長剣を抜き放とうとしたナイラの右手が、止まった。
 「何が……目的だ?」
 かすかに震える声で、ナイラは呟く。青年の雰囲気に流されたわけではないし、と
うに捨てたはずの『恐怖』という感情を感じたわけでもなかった。
 だが、体の震えが止まらない。
 「別に……ただ」
 「ただ?」
 「何故、貴女は女性を捨てた……などという、寂しい事を言うのです?」
 震えるナイラの右手をそっと握り、シークは彼女に優しく問い掛ける。
 「…………」
 シークは腕の中の女性の言葉を、辛抱強く待つ。か細い手の震えが止み、剣を引き
抜こうとする右手が剣から離れるまで、じっと。
 「私は……」
 しばらくそうしていると、ナイラは小さく口を開いた。
 「私は……」
 そう言葉を続けかけて……女性は、結局口をつぐんだ。
 「……全く」
 多少不機嫌そうに小さく呟き、シークは先程まで彼のいた屋根の方に視線を移す。
シュナイトはどうやら気を利かせてくれたようだが………
 「この街には不粋な輩が多すぎる」
 そこに現われたのは、一人の少女だった。


 「はぁぁ……」
 星の綺麗な夜空を見上げ、ユノスは小さくため息を吐いた。
 「どうしたんでしょうね、ここ数日……」
 隣に座っているクレスも疲れたように呟く。
 昨日に引き続き、今日の酒場も目の回るような忙しさだったのだ。今まで店の主で
あるクローネですら経験した事がないほどの繁盛ぶりが、二日連続で続いている。
 と、そのユノスの隣に誰かが腰を下ろしてきた。
 「あ、ルゥちゃん………。今日もお疲れ様」
 無言で寄り添ってきたカティス族の娘にユノスはそう言葉を掛ける。
 だが、ユノスのその言葉に対する反応が、ない。
 普段なら喜んで飛び付いてくるはずなのに……というか、いくら疲れたからとは言
え、ルゥが何事もなく隣に腰を下ろしてくるような事が今まであっただろうか……
…?
 いつもとあまりにも違うルゥの雰囲気に、首を傾げるユノス。
 「あのね……」
 そのルゥが、ようやく口を開いた。
 「あのね、ご主人さま……聞いて欲しい事があるの」
 甘えたような日頃の口調ではなく、真剣な、口調。
 「…わたくしは席を外した方がいいのかしら?」
 「ううん。クレスさんも聞いて」
 場の雰囲気を察して立ち上がろうとしたクレスを、ルゥは小さな声で引き止める。
 「あのね……」
 そして、ルゥはゆっくりと語り始めた。
 どこか深いところにある記憶を、少しずつ引き出していくように。


 「あら。お邪魔だったかしら?」
 ちくちくと突き刺すようなシークの視線にしっかりと気付きつつ、クリオネはナイ
ラへと声を掛けた。とりあえず足下に落ちていたシークのレイピアを拾い、ひょいと
二人がいる方の屋根に渡ってくる。
 「別に。そんな事はない」
 シークの腕の中からするりと抜け出し、相変わらずの口調で言い放つナイラ。覆面
の下の表情は一体どうなっているやら、見当も付かない。
 「お前たち二人で……全部か? あの少年は?」
 確か、前に会った時は三人いたはずだ。貴族の青年と、冒険者の少女と、魔剣使い
の子供。
 「ユウマ君は来ないってさ。けど、キミに協力する気ではあるみたいよ。私は今日
のキミの話次第……だけどね」
 「そうか…」
 ナイラだってクリオネの気持ちは分かる。何も聞かずに力を貸せと言われたなら
ば、ナイラだって貸そうとはしないだろう。
 しかし、今回だけはそうしなければならないのだ。
 彼女の仕事の中に、自らの正体を明かして助力を求める…という事は入っていな
い。
 その仕事を行なうのは、別の人物の務めなのだから。
 「前にも言ったが、それを明かすのは私の仕事ではない……。それだけは、絶対に
曲げられないのだ」
 「そう……」
 クリオネは小さく呟くと、ナイラに向かって言葉を放つ。
 「なら、いいわ。そこまで言うのなら、何か事情があるんでしょう……。協力する
わ」
 何だか諦めたようなクリオネの言葉に、さすがのナイラも目を伏せて返事を返し
た。
 「……感謝する」


 「ルゥね……捨てネコだったんだ……」
 それより昔の事は、覚えていない。もちろん今となっては知るすべはないし、彼女
自身、特に知りたいとも思わなかったが。
 「それでね、捨てられてたルゥを拾ってくれたのが、ご主人さま。あ、今のご主人
様の事じゃないよ。前のご主人さま……って事だよ」
 慌てて隣のユノスに訂正するルゥ。ユノスは小さくそれに頷くと、彼女の話の続き
を無言で促した。
 「10年くらい前だったかなぁ……。雨の日だったのと、ご主人さまの暖かい手だ
けしか覚えてないけど……」
 逆に言えば、それだけで十分だったのだ。その暖かい手だけを、彼女は信じていら
れたのだから。
 それからの幸せな10年間の事を、ルゥは思い出す。優しく暖かい主と過ごした、
穏やかな10年間の事を………。
 だが、その向こうにあるもの。
 それを、ユノスには伝えなくてはならない。
 今のままでは、彼女をずっと騙し続けることになってしまうから。
 「ご主人さま……」
 ルゥは意を決し、閉じていた口を再び開いた。

 「ルゥちゃん……」
 泣き疲れてユノスの膝で眠ってしまったカティスの娘の赤い髪の毛を、クレスは
そっと撫でる。
 「話には聞いてたけど、こんなにひどかったなんて……」
 彼女の前のご主人様の事は、ユノスもそれなりにクローネから聞いていた。
 崖崩れに巻き込まれて死んだ、一人の女性の事を。
 ユノス=クラウディアは周囲を山に囲まれているというその地形上、切り立った崖
が数多くある。崖の底を通るから落下事故はあまりないのだが、その分、崩落事故や
落石事故に遭う人間は多かった。
 その中の一つに、ルゥと彼女のかつての主は巻き込まれたのだ。
 「本当に酷かったんですよ……。ルゥちゃんがこんなに元気なのが、信じられない
くらいに………」
 数年に一度あるか無いかの大きな事故だったと言っていたクローネの話を、クレス
は思い出す。
 崩れてしまった街道の復旧工事で起こった二次災害での犠牲者を数えれば、死傷者
はかなりの数に及ぶのだ。ほんの一握りの生還者達の中にも、命に関わらない怪我を
した者はかなり多い。そんな中、ほとんど無傷で生還したルゥの存在はある意味奇跡
とも言えた。
 だが。
 「けど、ルゥちゃんのご主人さまは……」
 ルゥが助かったのは、彼女の主が身を挺してルゥの体をかばったから。
 そして、ルゥは助かり、彼女は………。
 「優しそうな方でしたのに………」
 何かを思い出すようなクレスの言葉に、ユノスは小さな違和感を感じた。
 「クレスさん、ルゥちゃんのご主人さまの事、知ってるの?」
 その言葉に、クレスは小さく頷く。
 「ええ」
 クレスの口調には、幾ばくかの辛さと、悲しさが込められていた。
 「犠牲者の方々に捧げる鎮魂歌を歌ったの、わたくしですもの………」


 「来たな………」
 手入れされた屋根の上に立ち、男の子は不敵に呟いた。
 彼が見つめるのは、この『氷の大地亭』の庭。正確には、その庭にいる、三人の女
性であるのだが。
 屋根と庭は高さ的にもかなり離れているから、三人の女性達が何を話していたのか
は分からない。しかし、そこへと近付く強い気配の存在は、手に取るように分かる。
 ただ………
 彼がもう少し戦いと人生の経験を積んでいれば、それが人を殺すための殺気ではな
く、単に機嫌の悪い人間の放つ害のない(?)殺気だという事が分かったに違いな
い。
 だが、彼はまだ12歳だ。そんな殺気の機微に気づけるほどオトナでもなかった
し、何より血気盛んなお年頃であった。
 「敵ならば、戦うまでだ」
 少年は変化させておいた大剣を取ってすぅっ……と横に構え……。
 そのまま、屋根の上から跳躍した。


 「ユノスさん。貴女はこれからどうするつもりですの?」
 まだまだ夜は冷える季節だ。ルゥだけではなくユノスにも毛布を掛けてやりなが
ら、クレスは彼女にそう問いかける。
 「どうする……って?」
 クレスが何を言いたいのかは、ユノスにも分かっていた。ルゥは、かつての主の
『代わり』を探していたのだ。ユノスを『ご主人さま』と呼んでいたのは、かつての
主の面影を追いかけていたに過ぎない。
 しかし。
 「別に……良いじゃないですか。『代わり』でも」
 ユノスは、笑顔を浮かべた。
 清々しい、笑みを。
 「私、ルゥちゃんの事好きだし……。それに、『今は違う』とも言ってたし……」
 全てを打ち明けた後、ルゥはこう付け加えたのだ。
 『今のルゥのご主人さまは、ご主人さまだから……。ずぅっと昔の事に縛られてる
のって、イヤだから……』
 個人的な感想を言えば、ユノスは別にかつての主の代わりでも良いと思っている。
結果的にルゥがユノスを慕ってくれている事に変わりはないし、そこまで細かい事に
こだわれるほどユノスには人付き合いの経験はないのだ。
 「それに……私だって……」
 ある意味、ルゥを口実にしていた気配が無いわけでもなかった。
 しかし、ルゥも自分の真実を打ち明けてくれたのだ。彼女の主であるユノスも、そ
ろそろ逃げてばかりもいられない。
 「クレスさん……」
 「はい?」
 真剣みを帯びたユノスに、クレスは穏やかに返事を返す。
 早すぎず、遅すぎずの、絶妙の間で。
 別に狙っていたわけではない。今までのクレスの経験と性格上、ごく自然に身に付
いた特技と言っても良かった。
 「私の話、聞いて貰えますか…………?」
 「ええ。喜んで」
 だが。
 ユノスが自らの真実をクレスに話すことは出来なかった。
 静かな夜を打ち砕くように放たれた、剣戟の音によって。


 「ユウマ・シドウ……。どういう事ですか? これは……」
 とっさに引き抜いたレイピアで大剣を受け止めつつ、シークは鋭い声を上げた。
 決して安物というわけではないが、所詮は細身のレイピアである。2mもあるよう
な巨大な剣を受け止められたのは、ひとえにシークの技量があればこそだ。
 「殺気の主は……お前か?」
 対するのは、何やら気の抜けたような、子供の声。
 殺気が近付いていたからと思って飛び出したら、相手は知り合いの青年だったの
だ。シークがユノスに敵意を持つわけがないし、これでは全くの空振りではないか。
 男の子……ユウマは巨大な魔剣を引き、剣をもとの姿である小さな魔獣へと変化さ
せた。
 「……殺気? なるほど……」
 苦笑しつつ、シークも剣を納める。まあ、確かに不機嫌ではあったから、ユウマが
殺気と勘違いしてもおかしくはないのかも知れない。
 「早とちりして済まなかったな。すまん」
 「いえ、それより……」
 素直に頭を下げてくる男の子を流しつつ、シークはすぐ傍に座っている三人の女性
の方を見遣った。
 今はナイラとクリオネのとっさの動きによって、奇襲を掛けてきたユウマから守ら
れている、ユノス達三人を。
 「お前達を守ろうとして、逆に迷惑を掛けてしまった。すまん」
 「いえ……。私達を守ってくれようとしたんですから」
 流石に驚いてはいるようだが、クレスからは返事が返ってきた。しかし、相変わら
ず可愛らしい寝息を立てているルゥは別として、肝心のユノスから返事が返ってこな
い。
 別に驚いて言葉が出せないわけではなかった。
 何のことはない、ユノスの関心はユウマではなく、彼女のかばってくれた覆面の女
性に向かっていたからだ。
 「あなた……ナイラさん? ナイラさんでしょう?」
 ユノスの弾むような声が、夜更けの宿の庭に響き渡っていた。
続劇
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