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モンスター図鑑


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・スピラ・カナンの魔物・怪物
 スピラ・カナンに現われる魔物の情報です。ただし、酒場や各ギルドなど人間の集めた情報であり、これが情報の全てとは限りません。


ツナミマネキ
形状:巨大ガニ
性質:基本的に大人しいが、攻撃を受けると非常に暴れる
詳細:
 頭頂高5mを越える巨大なカニ。
 片方のハサミが本体以上に巨大化しており、胴体とほぼ同サイズの物も見られる。そこから繰り出される一撃は岩をも砕くほど。ただし反対側のハサミは小さく、エサを摂るのはそちらのハサミで行われるらしい。  動き自体はそこまで速いものではない。

 甲殻と三対の脚は非常に頑丈な甲殻に覆われているが、関節部や腹部にそこまでの強度はない。
 春と秋に産卵の季節を迎える。

 肉は食用に適する。


ヘルハウンド
形状:大型犬・狼に似る
性質:非常に凶暴
詳細:
 大型犬ほどの大きさの、狼に似た黒い怪物。
 非常に凶暴で縄張り意識が強く、テリトリーに入ったものは許さない。執念深くどこまでも追い掛けてくるうえ木に登り、川を泳ぎ、足も速いため逃亡は極めて困難。単体であればそこまで強い相手ではないが、群れでいる事も多く、群れに囲まれた場合は最後の一匹が倒れるまで戦いをやめる事はない。

 人里まで降りてくる事は稀だが、現われた際には必ず犠牲者が出るとすら言われている。


海竜
形状:蛇に似る竜
性質:大人しい
詳細:
 海王、津波の主の異名を持つ海生生物。
 小型のものでも10m以上、大きなものでは100mをゆうに越える。
 基本的に大人しいが、その体格そのものが凶器であり、海の国の大型船でも大型海竜と正面から戦うのは不可能に近い。

 異名の通り海の水を操る力があるらしく、海竜の放った津波で滅びた町や村の記録は数多くある。

 余談だが、海の国にはこの海竜を銛のみで仕留める部族があると言われている。


ロックワーム
形状:大きなミミズ
性質:無害
詳細:
 巣穴から長い体(50cm〜1m程度)を伸ばし、周囲の岩や空間に漂う魔力を食べて生活するミミズに似た環形動物。洞窟などで多く見かけられる。
 細かい生態はよく分かっていないが、基本的に無害。

 敵と認識すると、うねって警戒の動作をし、体を伸ばして噛み付いて来る。動作は極めて鈍いため回避は容易だが、岩をも噛み砕く顎と鋭い牙は油断すると大怪我を負う羽目になる。

 地中での呼吸が出来ないらしく、巣穴より深い地面に潜る事はない。


ゴーレムロード
形状:巨大なゴーレム。基本は石製だが、他の材質の場合もある
性質:侵入者は徹底排除、殲滅する
詳細:
 七千年ほど前の魔法文明の遺産。主に城・要塞・神殿などの重要建造物の拠点防衛・守護に使われており、一定箇所への進入などをトリガーに起動する。
 高度な魔法構造が用いられており、通常のゴーレムよりも格段に高い戦闘力・防御力を持つ。材質は石である事がほとんどだが、魔法銀製の個体の報告例もあり、その場合は物理防御力に留まらず、魔法攻撃のほとんどをも受付けないという恐るべき相手となる。

 標準で十メートル、最大の個体で二十メートルという記録もあるが、いずれにしても正面からの撃破は非常に困難。
 ある程度のダメージを与えた所で、魔晶石化する事で対処したという撃破報告例がある。


サーキャット
形状:猫科の肉食獣。変身する。
性質:警戒心が強い
詳細:
 普段は子猫ほどの大きさだが、警戒時・狩猟時には2〜3mほどの大型肉食獣に姿を変える、半魔法生物。
 戦闘能力は非常に高く、戦闘状態に陥った場合は非常に危険だが、基本的に警戒心が強く、サーキャットの側から人間に接触する事はほとんどない。もし相対した場合は大きな音を立てれば、向こうから逃げてくれる事も多い。


古代兵
形状:人型
性質:
詳細:
 立ち上がれば十メートルほどの大きさになる、巨人型のレガシィ。天にある『月の大樹』の護衛として量産されていた兵器らしいが、細かい情報は不明。

 スピラ・カナンで見つかったことはほとんどなく、見つかった場合も残りのエネルギーは空・もしくはごくわずかで、まともに動作した例はさらに稀少である。
 現在のスピラ・カナンでこれを稼動させる技術は存在しない。


暗殺竜
形状:前後の脚が大きく発達した、黒い竜
性質:狡猾、凶暴、好戦的
詳細:
 赤く輝く眼光と漆黒の鱗を持つ竜種。
 成体でも全長は十メートルほど。

 発達した脚による疾走・跳躍と、前脚にある爪が大型化したブレード状の部位(斬撃器官)を用いた一撃必殺の攻撃を得意とする、陸上戦闘に長けた竜。非常に音を立てにくい構造の竜鱗により隠密性も極端に高いため、不意打ちの一撃には特に注意を要する。

 なお、疾走や跳躍が得意というだけで、飛行能力がないわけではないので注意が必要。

 縄張り意識の強い竜種には珍しく、独自の縄張りを持たず、非常に広い範囲を移動して暮らしている。目撃例が多いのは平野の国や草原の国などの北方だが、稀に南部や山岳地帯などでも見かけられる。

 他の竜種と会話のようなやり取りをしている場面が見かけられる事もあり、『暗殺竜は竜種の依頼を受けて何らかの探索を行っている、竜種の中の冒険者である』……という伝承もある。
 この伝承絡みの物語では、暗殺竜の探索を手伝ったという草原の国の建国王の逸話(この時の探索物は、別の竜の卵だったという)が有名。
 なお、同国では通称の暗殺竜という呼び名は使わず、もっぱら放浪竜という名前が使われている。

 また、十メートル前後と(竜種にしては)比較的小型であるため、冒険者が単身で撃破出来る最大クラスの竜だと言われている。
 このため平野の国では、『暗殺竜の単身撃破』を成し遂げた冒険者には、特別な認定証と待遇が現在でも与えられている。
 とはいえその難易度と死亡率の高さから、その試練を受ける冒険者はほとんどおらず、成し遂げた冒険者はさらに少ない。


ヒレアルキリクガメ(代用海亀)
形状:太い足状のヒレを持つ亀
性質:無害
詳細:
 大きいもので一メートルほどになる大亀。
 足ともヒレとも付かぬ足を持つ以外は、特に特筆すべき事も無い生物。

 山岳地帯や比較的高地に生息する。
 味はスピラ・カナンの北方の海で穫れる海亀に似ているらしく、その代用品としても用いられるため、代用海亀と呼ばれる事もある。

『別にどちらでもいい、特に悩むような事でもない選択肢』という意味で用いられる、『代用海亀の足(をヒレかどうか悩むのと同じ)』という慣用句の語源である。


泰山竜
形状:とにかく巨大な竜
性質:悪食
詳細:
 全長100m以上の大きさを持つ、四つ足の超巨大竜種。
 動く山の異名を持ち、確認出来た中では200mに達する個体もある。
 本編に登場した個体は、150m強の大型クラス。

 性質は大人しく、食料となる魔力を黙々と摂取するだけ。
 ……と言われているが、その巨大な体躯が歩き回るだけで周囲に大規模な破壊を巻き起こし、食料となる魔力も魔法構造物・生物・果ては人間など、細かな区別をすることはないため(そもそも識別をしていないと思われる)、泰山竜の進路となった街は何も残らないと言われている。

 ここ数百年での目撃例はなく、今では伝説の存在とされている。

 ちなみにその名の『泰山』とは、『月の大樹』の出発地である母なる地にあった巨大な山の名前。



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